代表挨拶


加藤昌子
(北海道大学大学院理学研究院教授)

水晶やダイヤモンドのように、結晶は硬くて安定な物質というのが一般的なイメージです。しかし、最近その常識をくつがえすような興味深い結晶が相次いで見出されています。本領域ではそれらを「ソフトクリスタル」と呼びます。「ソフトクリスタル」は、蒸気にさらす、こするなどの「マクロで弱い刺激」によってミクロな構造が室温付近で容易に変化するという特徴を持っています。また、ソフトクリスタルでは、そのようなミクロな構造変化を発光現象や光学特性などの「目に見える物性」として捉えることができます。本新学術領域では、このような高秩序で柔軟な応答系である「ソフトクリスタル」を集中的に研究し、その学理の解明と未踏材料開発に基づく新機能の創出を目指します。この目的のために、分野融合型の研究組織を立ち上げました。化学分野、理論計算分野、数物分野、工学分野の研究者が密に連携・協力して研究を推進することで、「ソフトクリスタル」という新しい学術分野を開拓します。また、「ソフトクリスタル」を生かした新機能の創出により、将来のイノベーションにつながる成果を引き出します。

 

第1回公開シンポジウム(キックオフシンポジウム)より全体概要説明