榊 茂好

さかき しげよし
Shigeyoshi Sakaki
京都大学福井謙一記念研究センター
シニアリサーチフェロー
A01

専門分野理論化学・計算化学

分子性結晶内の分子物性と反応過程の理論的研究

キーワード
理論計算、分子結晶、遷移金属錯体、励起スペクトル、発光スペクトル、励起状態、結晶反応
関連する研究者
研究協力者: 青野 信治(京都大学福井謙一記念研究センター、福井フェロー)
研究協力者: 中垣 雅之(京都大学福井謙一記念研究センター、博士研究員)

研究概要

ソフトクリスタルは理論化学・計算化学研究にとって極めて挑戦的な研究対象である。通常、結晶のような無限系には平面波基底を使用し、周期境界条件下でのDFT計算を適用するが、ソフトクリスタル研究分野で研究対象となる結晶内での発光現象や有機分子のセンサー機能は、結晶内において特定の分子が励起して発光する過程や有機分子を配位して吸収スペクトルが変化する現象を理論的に計算しなくてはいけない。周期境界条件下での平面波基底DFT計算はGGA汎関数しか事実上使用できないし、post-Hartree-Fock法は適用が極めて困難であり、そのような現象には適していない。我々は、すでに、分子性結晶の電子状態計算と構造最適化のためのQM/MM法を開発しているが、この方法を用いると、分子性結晶の中での励起状態や吸収スペクトルの高精度計算が可能である。

分子性結晶のためのQM/MM法の基本アイデア

本研究では、分子性結晶内における金(I)錯体の発光スペクトルとその結晶相依存性を明らかにすること、ならびに、ニッケル(II)錯体の有機分子、具体的にはメタノールの配位によるスピン転移とセンサー機能の関連について、QM/MM法に基づく理論研究を行い、それらの現象の微視的過程の解明と分子論的予測を試みる。なお、この方法では、結晶内での励起状態の構造最適化も可能である。

QM/MM法で最適化したAu(I)錯体の分子性結晶内でのMLCT励起状態

代表的な研究業績

研究業績


関連ウェブサイト
連絡先
Sakaki.shigeyoshi.47e[at]st.kyoto-u.ac.jp